これって何ですか!? 移住して驚いた岩手の習慣「岩手のふつう座談会」

今回お話しいただいた方々。左上から渡辺麻貴さん、五十嵐稔さん、高野希代子さん、菊地信吾さん、山本ゆき子さん、菅原崇子さん。

岩手で暮らしているとすっかり普通になってしまったけれど、意外と多いローカル文化。「こんなの見たことない!」「岩手に来るまで知らなかった!」岩手暮らしの驚きやいいところを、岩手に移住したみなさんにお聞きしました。

渡辺 今日は岩手にUIターンされたみなさんに集まっていただきました。まずは自己紹介からお願いします。

山本 8年前に東京からIターンしました。フリーランスでイラストやデザインの仕事をしています。

五十嵐 栃木出身で、11年前にIターンするまでは東京に住んでいました。子どもが幼稚園に上がるタイミングで移住しました。普段は会社員をしています。

菅原 水沢で喫茶店を営んでいます。埼玉出身で、9年前に栃木から移住しました。

高野 去年の4月に、結婚を機に移住しました。福島出身ですが、岩手に来る前は千葉で8年間、美術の先生をしていました。今は児童クラブで働いています。

菊地 3年前に東京からUターンしました。今は8割農業で、米、大豆、野菜を作っています。あとは前職でやっていた革製品の制作をしています。

渡辺 みなさんそれぞれ違う立場の方々に集まっていただいてますが、岩手に住んでみて、驚いた習慣や文化はありましたか?

菅原 私は子どもの運動会に参加したとき、校庭に家族や親戚も集まってお昼ごはんを食べる光景に驚きました。関東って運動会のお弁当タイムに親は参加しないですよね?

山本 しないですね。子どもたちは教室でお弁当食べて、親は帰りますね。

菅原 埼玉にいる実家の母を運動会に呼んだらやっぱり驚いていて、他のおうちのお弁当をじっと見たりしていましたよ(笑)

山本 まわりの人に「食べます?」って聞いたりね。みなさん持ってくるお弁当が豪華ですし。私が岩手に来て戸惑ったのは、子どもが薄着なことです。

高野 たしかに薄着ですね〜

山本 雪の日に子どもに何を着せたらいいのか分からなくて、登校班の子たちを覗いて何を着せるか決めてました。

菊地 僕らが小学生のときは、半そで短パンで1年間過ごすと表彰してもらえるっていうのがありましたね。だから雪の日も半そで短パン(笑)

山本 大人はほとんど車移動だから、それはそれで薄着だったり。

菊地 全然コート着ないで過ごす人もいますよね。逆に東京の人は歩くことが多いから、しっかり防寒してる。

五十嵐 栃木も寒いですね。からっ風がすごい。車がないときついです。電車も使うけど、本数はこっちとあまり変わらないですしね。

菅原 電車文化がないっていうだけでずいぶん生活が違う気がする。通勤なんかも、関東だと電車で1時間半とか普通だけど…。

山本 うんうん、こっちで1時間半ってすごく遠く感じる。

渡辺 東京との違いで、満員電車に乗らなくてよくなったっていうのは結構聞きますね。

菅原 そうだね。毎日はきついね〜。マイカー通勤できないし、駐車場代も高いし。

菊地 駐車場代で安いアパート借りれますよね。

山本 みなさん岩手に来る前、車の免許は持ってました?

菅原 持ってたけどペーパードライバーだったからこっちで練習したの。

山本 私はこっち来て、高校生に混じって教習所に通って取りました(笑)免許がないと不便だし、誰かに頼まないといけない場面が出てきちゃって。

渡辺 雪道とか大変じゃないですか?

山本 あ〜いやですね。怖いです。雪だけはダメで…

菅原 私も雪道の運転は慣れませんね。最初は車のワイパーを上げるっていう行為も知らなかったし、エンジンスターターも見たことなかった。

高野 千葉もみんなタイヤ交換しないです。

五十嵐 栃木なんて年に何回か降るくらい。スタッドレスタイヤとか持ってなかったですね。

山本 でも雪あそびは夢中になっちゃいます。雪像作ったり、子どもたちは雪の山でそり遊びしたりしてます。

菅原 雪かきは運動になるね。汗かくし。最初はスコップの使い方が分からなくて、逆向きで雪をかいたりしてたけど(笑)

五十嵐 たしかに、栃木のホームセンターに雪かきスコップはなかった…

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それでも岩手が好き!移住して不便なこと、よかったこと

渡辺 そのほかに関東との違いとか、こちらに来てよかったことってありますか?

山本 岩手は飲食店のジャンルが少ないと感じました。東京だとエスニック系のお店があちこちにあるけど、こっちは少なかったり。どうしても食べたくなって、ナンプラー買ってきて家で「なんちゃってタイ料理」作ったりしてます(笑)

高野 私はお惣菜をあまり買わなくなりました。家で作ったほうがいいなと思うようになって。

菅原 だよね。私はこっちに来てから、旦那のお母さんから漬物とか保存食の作り方を教わって、自分でも作るようになった。こういう料理とか生活の知恵みたいなものを自然と上の世代から受け継げる環境って大事だなと思うよね。

菊地 地元愛が強い人が多いですよね。岩手はUターンで帰ってくる人が多い気がするし。岩手の人は岩手が好きなんだなと。

山本 うんうん。うちの子どもたちも、岩手で育ってるから県外に出ていく気がないみたい。

高野 うちの夫も、水沢に戻りたいという思いがすごく強くて、それが移住の理由ですね。

菅原 たしかに、親とか家族を大事にしてる人が多いよね。家を継がなきゃって思いが強い。

山本 個人的にいいなと思うところは、生き物がいっぱいいるところ! 子どもと一緒にザリガニ捕ったり、虫とかヘビを捕まえて飼ってます。

菅原 ええ! ヘビを!? 野生の!?

山本 そうそう。踏切のところにいたのを捕まえて(笑)すごい楽しいです。あとは、ゴキブリがいないのがいい。

一同 あぁ〜!(共感)

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菊地 たしかに…あれだけは勘弁してほしい…。僕はこっちに来て飲む回数が減りましたね。東京にいた頃は毎日のように飲みに行ってたけど、今は週1回行くか行かないか。

渡辺 それはありますね。基本車移動ですしね。

山本 子どもができたからっていうのもあるけど、私も飲まなくなったなぁ。東京はお店がいっぱいあるから、「ちょっと飲みに寄ろうかな」って気持ちになるんだけど。

菅原 こっちは歩く文化がないし、路面店も少ないもんね。

菊地 買い物なんかも、路面店より複合施設に行って買うって人が多いですよね。

菅原 でも、道や空が広くて空気がきれいなのは岩手のいいところだね。こっちに慣れたのか、都会の人ごみに行くと疲れちゃう。音とかにおいとか光とかが疲れる。こっちは空気が澄んでるしすごく静かだね。

山本 広いしのんびりしてるから、子育てが楽しいし!

菅原 わかる! 子育てにはとってもいい環境よね。2人、3人と産む人も多いし。

山本 子どもたちもとっても素直だしね。素直な力ってすごくいいよね。

渡辺 子育てにいい環境というのは大事なことですよね。岩手での暮らしがリアルに伝わる座談会になったと思います。みなさん、今日はお集まり頂きありがとうございました!

今回お話しいただいた方々。左上から渡辺麻貴さん、五十嵐稔さん、高野希代子さん、菊地信吾さん、山本ゆき子さん、菅原崇子さん。

今回お話しいただいた方々。左上から渡辺麻貴さん、五十嵐稔さん、高野希代子さん、菊地信吾さん、山本ゆき子さん、菅原崇子さん。

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