7月16日~17日の2日間、ヘンリー・ルース財団(アメリカの非営利財団)が運営する教育プログラム「The Luce Scholars Program(ルーススカラーズプログラム)」に参加するアメリカ人留学生が奥州を訪問しました。
今回は、一年間アジア各国で研修を受けた留学生が日本に集まり、研修を総括する短期プログラム実施のため、東京、広島、福島、岩手(奥州市、平泉町)を計7日間の日程で訪問しました。
奥州市では飼料米から米発酵エタノールを製造する(株)ファーメンステーションのラボを訪問し、地域循環型農業について学びました。同社代表の酒井里奈さんのプレゼンテーション後、留学生からは事業を始めた当初の周囲の反応や、女性が起業することの難しさ、政権交代にともなう第一次産業への影響など、様々な質問や意見交換が行われました。
次に向かったのは水沢区にある田んぼアート。
こちらは、ルース財団の事務局メンバーが昨年視察に訪れた際、田んぼアートの美しさに感動し、ぜひ研修プログラムに加えたいと要望があった場所でした。
当日は稲の色の違いや絵の精巧さに留学生たちも驚き、絶好のフォトスポットとなりました。
この日のハイライトは胆沢区の古民家での夕食会!
夕食会は奥州でのホームステイを受け入れるホストファミリー、東京からのボランティアスタッフらも交え、総勢80名が参加。メニューは地場産の野菜をメインに、奥州牛、南部鉄器のぬか釜で炊いたごはん、まっちゃんたまごの卵かけごはん、打ちたてのお蕎麦、衣川のハトムギ茶、胆沢のどぶろく、一関のクラフトビール、前沢の日本酒とりんごジュース、南部煎餅、水沢の和菓子など、地元の美味しいものがずらり!
庭では餅つき大会も行われ、納豆餅、きなこ餅、のり餅がふるまわれました。
中でも留学生に好評だったのは納豆餅で、これにはホストファミリーのみなさんも驚いたご様子でした。
奥州での滞在は市内のホームステイ先へ宿泊します。
それぞれのお宅で野菜の収穫をしたり、山羊や牛などの動物と触れ合ったりと、日本の暮らしを体験しました。
翌朝、一行は福島に移動のため、ホストファミリー全員でお見送り。
「ありがとう!また来てね〜」と笑顔の留学生たちを見送りながら、充実感に満ちた表情のホストファミリー。一泊二日のあっという間の滞在でしたが、とても貴重で、濃密な時間となりました。
留学生の滞在は、日常に溢れる日本らしい「豊かな文化」を再認識する機会にもなりました。この出会いがいつの日かまた新しい繫がりを生むきっかけとなりそうです。